殷周伝説について

殷周伝説は、三国志、水滸伝でおなじみの横山光輝が殷、周の時代を描いた歴史マンガ。封神演義を参考にしているのだろうか。登場人物は殷の紂王(チュウオウ)、妲己(ダッキ)、そして太公望を中心に描いている。歴史小説というより、悪霊が妲己の中に入ってきたり、妖術使いが現れたりとちょっとフィクションも入っているかな、といった感じを受ける。
特に妲己(だっき)の悪行が印象的で、炮烙(ほうらく)、タイボン(たいぼん)、目をくり貫く、心臓をえぐる、酒池肉林など人の子とは思えぬことを平気で行うのはやはり物の怪が取り付いたと見るのが妥当かもしれない。 酒池肉林以外にも覆水盆に返らずなど、この時代にはいろいろな名言が生まれている。
横山光輝作品でも、三国志、項羽と劉邦のような物語ではなくて、イラストもやや荒く、大雑把な印象を受けた。妖術中心で子供が何千という軍をばったばったとなぎ倒していくのは歴史マンガといえど抵抗がある。しかし、22巻まとめて大人買いしたのだが、結構楽しめた。なかなか書店では22巻全巻は売っていない所が多いので、アマゾン、楽天などのネットでまとめ買いすると持ち運びもなく、楽かもしれない。

殷周伝説の魅力

殷周伝説の魅力というと、妲己(ダッキ)無しでは語れない。それほど、妲己はヒール役として図抜けている。太公望の戦略もすごいが、妲己のこれでもか、これでもか、と出してくる悪行、むごい刑にはある意味、インパクトが太公望よりも上。 三国悪狐伝(三国妖婦伝)では、白面金毛九尾の狐が、妲己、華陽婦人、褒?、玉藻前へと姿を変えて悪事をはたらいたとされている。
殷周伝説「太公望伝奇」は月刊コミックトム、コミックトムプラスに1994年から2001年まで連載された横山光輝のマンガ。横山光輝のイラスト、画、ストーリー展開を好むものであれば楽しめる作品であろう。 えげつない極刑、拷問刑、妖術などが普通にでてくるので、そういうものに抵抗がある方にはおすすめできない。横山光輝作品でいうと、三国志、項羽と劉邦、史記よりは水滸伝に近い作風といえる。。